『天駆せよ法勝寺』仏教とスペースファンタジーがこんなに親和性が高いものだとは思わなかった

高さ330メートルに及ぶ九重塔「法勝寺」は、460日の祈祷の果てに臨界に達し、7人の宇宙僧を乗せて39光年先の大仏を目指して飛び立ちます。

そもそもその発想が秀逸ですね。
「佛理学」を中心に構築された世界観(いや宇宙観)が興味深い。

作者の言う通り、スペクタル化されたらとても面白そう。
この短編だけで終わらず、ぜひシリーズ化してほしい作品です。

仏教を基本にした壮大な宇宙観を、短編の中に組み込んであるがゆえに、最初から専門用語の漢字がこれでもかと飛び交うわけですが、これってやはり映像化されていないとついていけない読者も多そうな予感がします。
そう来たか、と面白い独自の世界なのですが、タイトルとか表紙絵で飛び込んで来ただけの読者は、理論の説明を読むだけで辟易する可能性もあるかと。
ここはやはり、シリーズ化して徐々に宇宙の秘密が解き明かされるように小出しにしていった方がいいかと思います。
ストーリーの展開もなかなかにセンスを感じさせるものですが、一つ一つのエピソードがもっと肉付けされて丁寧に描写されるとさらに迫力が高まってくるように感じます。

この宇宙観があったら、『銀河英雄伝説』のような一大スペクタクルにもできそうな感じがしますがどうでしょう。
同盟と帝国が、仏教界と基督教会に置き換えられたりして。

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